シルバーアクセサリーが変色して黒くなってしまった・・・そんな経験はありませんか？

知ってるつもりで大間違い

シルバーアクセサリーが黒く変色するのは、汗などの汚れがついたままにしたから・・と思われている方が多いのですが、じつは大間違いなんです。

シルバーは、プラチナや金とは違い、普通に使っていても空気中の硫化ガスや、塩素などが原因で変色する素材です。
これを「硫化」や「塩化」といいます。
変色の原因と対処法を知って、正しくお手入れをすることで、シルバーアクセサリーをいつまでも美しく楽しめます。

変色の原因は２タイプ

シルバーアクセサリーの「変色」の原因のほとんどは、汗や汚れによるものではなく、空気中の２種類のガスによるものなんです。ガスといわれても目で見えないものなのでピンときませんが、 じつは私たちの身の回りにたくさんあるものなので１タイプづつご説明しますね。

タイプ①「硫化ガス」

「硫化ガス」というと難しい言葉にきこえますが、みんなが知っている身近なものから出ているんです。

日常的に使う

・化粧品やヘアースプレー、シャンプー

・台所用洗剤

・車から出る排気ガス（亜硫酸ガス）

・美容室で使うパーマ液

・ゴム製品(輪ゴムなどの合成品も含む)

・シリコンゴム系の接着剤

これは買ったときに入っている宝石箱にも接着剤が使われていることがあり、入れて置くことが変色の原因となることも！（箱をあけて無臭であればガスは発生していません）保存に箱を使っている場合は、箱から出してシルバー製品専用の保存袋に入れましょう。

また温泉に外さず入って、シルバー製のチェーンが真黒になったときく話、それも温泉の成分の硫黄が「硫化」をおこし変色させたもの。

反応の軽い場合は「黄色」、次に「茶褐色」としまいには「黒色」となります。

やっかいなタイプ②「塩化ガス」

次に、最も注意してほしい塩素と化学反応した「塩化」による変色です。

色は「硫化」とよく似た「茶色」から次第に「黒」になるため、変色後は見分けがつきませんが、クリーナーでも取れないため変色した表面を専用の研磨剤で磨きとるか、特殊な化学薬品で除去する方法しかありません。

面倒な「塩化」をおこす身近なものは

・家庭用の漂白剤やノンアルコールタイプの除菌液で臭いのあるもの

・ドライクリーニングから帰ってきたお洋服

上記のものは、できるだけシルバーアクセサリーのそばには近づけないよう注意してください。特に直接手などにつける除菌液は、アクセサリーを外しましょう。

海水にも弱くですが塩化するので、外したほうが安心です。

変色しない保存方法

先にあげた避けたいものの多くは匂いのあるもの、変色の原因となる硫化も塩化も目に見えないガスですが、「匂い」が特徴なのでそれを遮断できるもので包むことが重要です。市販のシルバー専用の保存袋が安心です。

ご家庭で変色を防ぐ方法は、スーパーでも売られている食品用ラップの匂いうつりが少ないとされている「ポリ塩化ビニリデン製」のものに包み、変色を強めてしまう光（紫外線）が当たらない紙製の箱などに保管しましょう。※同じラップでも塩化ビニール製のもの(安価なもの)は、逆に変色してしまうので気をつけて選んでください。

変色を直すには

毎日の生活に欠かせないものが原因になる変色は完全に防ぐことは難しく、気をつけることが多い素材ですが、一方で「シルバーアクセサリー」は100年以上前のアクセサリーでも正しいお手入れをすれば、いつでも作ったときそのままの状態に戻すことが可能とされています。それは銀が、金・プラチナよりも光の反射率が優れていて、磨けば金属中でも最高の輝きとされているからなんです。

本来のシルバーの輝きを楽しむためにも変色してもあわてず、心当たりの原因から正しいクリーニング方法を選び、輝きを蘇らせましょう。

硫黄などが原因の「硫化」の軽い変色にはシルバー専用磨きクロスで磨くと輝きが戻ります。

チェーンや細部の変色を元にもどす方法は、液体タイプのクリーナーがおすすめです。
シルバー製品を液体クリーナーに１０秒ほどつけて水で洗い流すだけで簡単にお手入れが出来ます。※宝石が付いているジュエリーは使用上の注意をよく守り行ってください。

どうしてもきれいにならないときは

両方を試しても元にもどらない「塩化」での変色は、専門店に相談しクリーニングをしてもらうことをおすすめします。

当店グラスムーンでも シルバーアクセサリー のクリーニングや変色を防ぐ加工のご相談をお受けしています。

全国どこからでも通販で修理できる当店に、修理品の画像とともにお気軽にご相談ください。

ご相談見積りは無料です。見積もりに必要な画像が送りやすいLINEでお問い合わせください。

　　

アクセサリー修理歴20年：玉邑園栄

1970年石川県金沢市小橋町生まれ
・ものづくりのための道具好きで、７歳でマイペンチがあったほど
・小学校の卒業アルバムの私の将来の夢「服飾デザイナーになること」
1990年福井県へ転居
2001年アクセサリー製作スタート
2005年グラスムーンオープン